3.20.2015

初めて知った②



八ヶ岳界隈のMAPに磁北線を引こうと思って、
国土地理院のwebサイトにある「地磁気値を計算する」*で立場山付近を計算。
計算結果は「西偏6°37′」**だった。 ←①
*http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/geomag/menu_04/index.html

その後、
電子国土web(http://maps.gsi.go.jp/)の八ヶ岳付近の磁北線をONにすると
赤い斜線とともに「7.3°」**と表示された。 ←②
計算結果の値①とは異なり、拡大倍率を変えてみるも値に変化はなし。

明らかにおかしいので、
念のため国土地理院の「2010.0年度 磁気偏角一覧図」で調べてみると
八ヶ岳西部の偏角は「6.30」**となっていた。 ←③

**①③は分度秒度分秒で、②は10進法でそれぞれ表示される。
 6°30′=6.5° / 7.3°=7°18′  ←④

 
①と③はだいたい同じような値なので、たぶん6°30′の方が正しいのだろう。
しかし、なぜ②の値が異なっているのかがよく分からん。

④より、値の差は0.8°。1km先でのズレは約14mだ。←間違ってたらゴメン
そのズレを大きいと見做すか、小さいと見做すかは、見解が分かれるだろう。
個人的にはたいしたズレではないと思う。そんなシビアな地図読みなんてできないし(^_^;

国土地理院のWEBサイトによると
>国土地理院では,10年周期で磁気図や磁気偏角一覧図を作成してきました.
>現時点では,2010.0年値が最新の値になっております.
>次回からは周期を5年とし,2015.0年値を作成する予定です.
との記述も見られるので、もしかしたら、②の値は2015.0年の最新値なのかしらん?
と思ったり。


しかし、やっぱり値が異なるのは腑に落ちないというか、なんとなく気持ちが悪い。
じゃあ、分からなかったら聞いてみよう!ということで
国土地理院さんにメールをしたところ、早々にご回答をいただけました。
さらに「ブログに載せて、周知させてもよかですか?」とお伺いしたところ、
OKとのことでしたので、ご回答を抜粋して掲載します。




<以下、国土地理院さんからのご回答/当方による抜粋・強調・〇番号付記・注釈>
ご質問の、八ヶ岳西部の偏角値について回答いたします。

まず、地理院地図(電子国土Web)の磁北線の値ですが、2015.0年値を反映したものではございません
非常に探しづらくて申し訳ないのですが、以下のページに磁北線の説明がございます。

http://maps.gsi.go.jp/help/howtouse.html#h2-3
「日本列島における標準的な地磁気分布を表す近似式」によると記載されておりますが、
こちらは、磁場の分布を二次式で近似した、きわめて単純な分布を表すもの***になります。
  
特に八ヶ岳は周囲と異なる磁場の分布(磁気異常地帯などと呼びます)をしておりまして、
そのために近似式の値は大きくずれてしまうことになります。


偏角一覧図は、正確なデータを反映したものになります***
「地磁気値を計算する」で用いられているデータは、
偏角一覧図で用いているデータと同様のものです***
そのため、1と2はほとんど一致するはずです。

②については、近似式のため、
磁気異常地帯では偏角一覧図等との乖離が大きくなってしまいます。
なお、②の「7.3度」は、「7度18分」を表します。


***参照/http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/geomag/php/drawing.php?id=2010d:1
 上記URLの図において、
 地理院地図(電子国土Web)の磁北線はこの赤い曲線の値(近似式の描画)になる。
 計算サービスや偏角一覧図は、背景のカラフルな段彩図の値を反映している。

<抜粋終わり>


なるへそ!  そういうことだったのね。
説明をしっかり読まなかった自分がいけないんだけど、
電子国土WebのMAP上に、例えば
 ※偏角値は、日本列島における標準的な地磁気分布を表す近似式による
もしくは、もっと素人にも分かりやすいように
 ※ここに表示される偏角値は近似値です。
  正確な偏角値は磁気偏角一覧図(リンク貼る)、
  または地磁気値の計算(リンク貼る)でご確認ください
とかね。まあ、余計なお世話ですが……
「じゃあ、どのレベルまで注釈を入れるねん!」ってな堂々めぐりにもなりかねないので
このあたりでやめときます(笑)


ちなみに、
地理院地図の下にある矢印(図A)をクリックし、住所や標高等、場所の情報を表示させると、
右下に「表示値の説明」(図B)というリンクが出てくるので、
こちらをクリックすると、リンク先の「地理院タイルを用いた開発」へ飛びます
そのページの右側にある地理院地図の使い方をクリック (図C)
次のページの「地理院地図で得られる値等について」をクリック(図D)
次のページの「日本列島における標準的な地磁気分布を表す近似式による」をクリック(図E)すると
近似式のことや偏角一覧図、計算サービスに飛びます(図F)
<2015年3月現在>←図Bから図Eに直接飛ぶようになるかも、とのこと。
<2015年3月23日現在>図Bから図Eへ直リンクするようになっています。

 A

 B

 C

D

 E

 F




最後に、国土地理院さんからのメッセージを以下に載せます。
**********************************************************************************************
今後は地理院地図においても近似式ではなく偏角一覧図や計算サービスに
準拠した形で磁北線を描画できるように改良できればと思っております。
その際には上記の「表示値の説明」の説明文が変わりますので、
そちらを参照いただけるようになると、こちらとしても助かります。
**********************************************************************************************
ということなので、期待したいところです。




いずれにせよ、国土地理院のご担当者様、
ご丁寧かつ迅速にご対応いただきありがとうございました。
また分からないことがあれば質問させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>

6 件のコメント:

  1. (^_^)
    流石、文系のだいちゃんらしいねぇ!

    僕の場合、磁北線はだいたい7〜7.5度位かなぁ!
    って頭しか無いから突き詰めていくと、沿線上ではかなりずれるんだろうね(´・_・`)

    でも、地理院の方丁寧な対応してくれて気持ち良いね(^_^)v

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  2. 多少の誤差を問題にするほど地図読みに精通しているわけではないので
    実際には問題ないっちゃー問題ない(笑)
    せやけど、数字を見ちゃうとどーしても気になるんですわ。

    地理院の方の対応はすごく感じよかったです。
    これまでにも何度かやりとりしたことがあるのですが
    いつも丁寧なので気持ちいいですわ!

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  3. すげぇ〜
    なんか難しくて読んでてもよくわかんないッス
    最近地図真面目に見た記憶がないかも(^^;;

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  4. ワシもよくわからんス(笑)
    阿弥陀岳の地図をつくろうとして気付きますた。
    明日から頑張ってきます☆
    てか、なんでかザックが20kg超える〜orz

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    1. 寒波は明日の夜から強くなってくるようですね。
      気を付けて行ってきて下さい。
      ビール持ち過ぎなんじゃない?笑

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    2. かずちゃん、今帰ってきた。
      めっちゃ楽しかったです。
      詳細は追って☆

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