僕が知りたいのは1点のみ。
中岳のコルから、なぜ南側へ下ってしまったのか?
<2.27追加>
※線、彩色、文字などを追加
上のマップでは、発見場所の第2ルンゼを「広河原第2ルンゼ」と仮定している
赤点線は推定ルート(概念)
赤実線は(中岳のコル矢印から時計回りに)
・中岳のコルから中岳沢(行者小屋)へ向かうルート
・阿弥陀岳南陵を舟山十字路へ向かうルート
・阿弥陀岳から中岳のコルへ向かうルート
<3つの分岐点>
1 中岳のコル
北側へ降りると行者小屋へ、または、中岳を経由して文三郎尾根から下山できる
→南側へ降りた(事実)
2 阿弥陀岳南陵
南陵の稜線に上がり、南側へ向かえば舟山十字路方面へ下山できる
→南陵から阿弥陀岳方面へ登り返した(推定)
3 阿弥陀岳山頂
山頂から東側へ向かえば中岳のコルへ
→山頂から西へ、御小屋尾根方面へ向かった(推定)
<追加部分終わり>
中岳側から阿弥陀岳方面を望む(写真は自分の過去の山行ph)
上記の写真のように(北側が行者小屋へ向かう斜面)、
晴れていれば誤って南側へ下ってしまうことは、まずありえない。
中岳のコルからの下山方向は、北側の沢筋か、南側の沢筋の2方向のみ。
しかも、真逆の方向だ。
※沢は雪崩ウンヌン、ということはここでは考えない。
僕なりに頭の中を整理してみる。
1 中岳のコルからの下山時、晴れていなかったと仮定
2 ホワイトアウトしていて方角が分からなければ、コンパスで確認するはず
3 コンパスで確認したら、まず下山方向を間違えるはずがない
4 だとすると、コンパスで確認せずに誤った方向へ下山した可能性がある
5 では、なぜコンパスで下山方向を確認しなかったのか
6 つまり、コンパスで確認するまでもなかったからではないか
と推察。
「コンパスで確認するまでもなかった」のだと仮定すると、
考えられるのは「勘違い」「思い込み」だろう。つまり「凡ミス」だ。
冷静な状態ではありえない凡ミスは
登山者に限らず、いつ、どこで、誰にでも起こりうることだ。
では、どうすれば凡ミスを減らすことができるのだろう。
僕はそこに一番興味がある。
以上はすべて僕の頭の中でのシミュレーションに過ぎないので、今後の報告を待ちたい。
当然ながら、亡くなった方々、残された方々を鞭打つつもりはない。
※<追記>
想像の域をまったく出ないが、
中岳のコルで休憩したのではないか、と。
で、休憩後に下山を再開した際、何の疑いもなく南側へ向かったのでは、と。
「方向が分からない」ということを自覚していれば、当然コンパスを出しただろう。
「自覚していない」ことが問題であり、自覚していない事柄に対処するのは難しいだろう。
・休憩後の再出発の際は、必ずコンパスで方向を確認する
と、自分のなかでルール化すればよい。
事の経緯はまだ分からないが、分からないなりにも教訓を得ることはできると思う。
※株式会社 サニースポット様より取得および使用許可をいただきました。
感謝いたします。ありがとうございます。
(http://maps.gsi.go.jp/#16/35.969914/138.357954)
※線、彩色、文字などを追加
だいちゃん
返信削除まず若人2人のご冥福を同じ山家として心から御祈りしましょう。
その上で、今後こんな事故が一つでも無くなるようになればと思います。
2人は標高2560mの第2ルンゼでロープに繋がれた状態で発見されました。
ビーコンも装着しており、主将のY君はヒマラヤの経験もある山家のようです。
この日の状況(列島を挟むように二つ玉低気圧が前線を伴って鎮座、東西には高気圧がおり列島に向け押し上げています。
ほぼ、間違い無くホワイトアウトでしょう。
最初に謝って南側に降りてしまった後、先に後輩を戻らせた後遅れてしまったTさんをサポートする中急速にガスに巻かれて、焦りもある中復帰する為にコルに向かってる最中に雪崩に遭ってしまったと考えます。
Y君は多分、大凡の現在地から進むべく方向は解っていたと思います。
残念です。
全ては推測やけど推測することはとても大切な事。
返信削除daiちゃんの推測は当たらずも遠からずやと判断します。
登山においてケアレスミスは些細な事を含めれば頻繁にあるよね。
レスト後にコンパスで確認するとかルーティーンを徹底せねばと感じる。
いや、ひょっとしたらこの人は普段はルーティーンは完璧だったのかもしれない。
疲労を訴える後輩を励ましながらホワイトアウトの中でボタンの掛け違い的ミスだったのかもしれない。
多分ヤヴァイと本能で感じた時点で人は通常のルーティーンが難しくなるのかもしれない。
こういう場合、原因は一つではなく複合的要素が多いのでしょう。
この遭難を教訓にできることは事実やけど自分が同じ状況の時にこの教訓を思い出せるのだろうか?
とても難しい問題やけどノーマルだろうとバリエーションだろうと雪山にはリスクが多い。
だから努力し学ばねばいけないことがばかりなのでしょう。
真摯に山に向き合い臆病なくらいが丁度いいと考えます。
最後になりますが若人二人のご冥福を心よりお祈りいたします。
ってかこの写真の先頭歩いてるの老犬1号やん。
ひろくん、
返信削除本当に残念です。
今回の件、kkともいろいろ話をしました。
冬の八ヶ岳は僕らもよく行っている“身近な山”です。
それだけに、対岸の火事ではなくて、
自分たちにも起こりうる“身近な問題”だと捉えなくては、と。
改めてご冥福を祈りたいと思います。
かっちゃん、
返信削除僕も、彼らはルーチンを完璧にやっていたと思います。
ルートを間違ったあともビバークしてしのいでいるくらいですから。
僕ならもっとパニックになっていたと思います。
それだけに、中岳のコルから逆方向に降りてしまったことが悔やまれてなりません。
かっちゃんが言うように、ボタンの掛け違えがあったのでしょうし、
複合的な要素が重なった結果なのでしょう。
もう少し考えてみたいと思います。
阿弥陀で亡くなられたお二人のご冥福を心から祈ります。
返信削除中岳のコルで休憩して、勘違いして降りてしまったっての
なんとなくわかるような気がします。
私も今回、武奈が岳に1号抜きで行った時、3号連れてるし万が一にでもホワイトアウトしたらって
初めて自分から、GPSをセットして、地図で磁石を合わせたんです。
今度からは、毎回練習のために行おうと思いました。
年末の硫黄で、記念写真とか撮ってたら北方向を思わず勘違いしちゃいましたから^_^;
kaka姐さん、こんばんは。
返信削除今回の件は、僕的にはナゾというか、不可解な部分がたくさんあります。
今後の検証および報告を待ちたいところですね。
(ニュースを見聞きするかぎり)実際にコルから南側へ降りてしまった、と。
「勘違い」なのかどうかは分かりませんが、やはりナゼという言葉が頭の中に渦巻きます。
少し混乱しています。